天然誤読生活

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Twitterを駆使するトランプ大統領はSNSを憶えたジャイアンみたいなものか?

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トランプ大統領フェイクニュース大賞発表というニュースを観ました。この出来事、例えるなら、ドラえもんというマンガの中でジャイアンが突然、藤子F不二雄にダメ出しをした!みたいな奇妙な出来事なのではないでしょうか?そもそも・・・。

 TwitterなりのSNSがない時代というのは偉い人や有名人の発言はメディアというものを通してしか受け取ることはできませんでした。はっきりいって一般人にとってアメリカの大統領なんて存在は、テレビや新聞、本などのマスコミの中に生息している伝説上の存在でしかなかったわけです。その意味ではマンガや映画の登場人物と大差なかった。つまりメディアが描く「社会というストーリー」の登場人物でしかなかった。当然、登場人物は作者に対していちゃもんをつけることはできなかったし、そんなことを考えることもなかった。

ところが、ドラえもんの例で例えるとするなら、ジャイアンが作中でSNSを憶えちゃって勝手に発言をし始めたみたいな感じだと思うんですね、今回の出来事というのは。

SNSを憶えたジャイアンは、おれはこんなにいじわるじゃないとか、音痴じゃない、という程度の発信はしていた。ところが今回のフェイクニュース大賞発表というのは、自己弁護どころではなくて、ついに作者である藤子F不二雄を格付けし始めたという感じだと思うんですね。

これはある意味、自分のほうが作者よりも面白くて正しい社会のストーリーを作れるから、オレにドラえもんを描かせろ!みたいな感じなのではないでしょうか?

で、面白いことに、メディアという言葉の語源はもともと霊媒師や預言者、つまりあの世と私たちを仲介するものからという説があるそうです。(そういえばメディテーションみたい言葉もありますね。)なるほどなるほど。何かと我々をつなげるもの。それがメディアということなのかもしれません。つまりメディアとは「イタコ」?

となると、この出来事イタコとあの世のもの(伝説上の存在)の対決ともいえそうです。今まではイタコによってある程度、常識的な範囲に抑えられていたはずの伝説上の生き物の言動が、実態を現してストーリーの描き手を本格的に争い始めた。

これもフラットな世界の姿なのかもしれませんが、なにか予想もしないようなストーリーが展開しそうな気がしてなりません。

ちなみに昨日ご紹介しましたこの本の中にトランプ大統領SNS戦略はプロレスから学んだという面白い話が引用されています。(映画評論家の町山智浩氏の考察をもとに)

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