天然誤読生活

誤読とそら耳を恐れない書評と音楽レビューとトンデモ理論を書き散らすハートに火をつけて(くれるかもしれない)ブログです。

【書評】点と線☆面白すぎて速読断念して熟読モードになった

推理小説を速読で読むと楽しめるのか?試したいと思いこの本を読んでみました。

点と線 (新潮文庫)

点と線 (新潮文庫)

 

 今、100分で名著で松本清張の作品がとりあげられていますね。

www.nhk.or.jp

点と線は20数年前に一度読んだことがありました。だけど、それほど面白いとは思えませんでした。作品の中心となるトリックがあまりに古臭く感じたからだったと思います。

ところが、今回再読してみて、いかに20数年前の自分が読んでるつもりで読んでいなかったのか?ということを痛感しました。

この点と線、はっきり言って超面白いです。だけど当初の目論見からは大きくずれてしまいました。といいますのは・・・。

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【書評】シリコンバレー式よい休息☆速読研究No3

自己流速読術を研究中です。今回読んだ本はこちら。

シリコンバレー式 よい休息

シリコンバレー式 よい休息

 

 なかなか面白い一冊でした。内容としては・・・

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現実的な速読研究☆メトロノーム活用編

www.youtube.com

BOOKOFFのCMの速読王みたいに1日4000冊読めたらいいなぁと思うんですが、残念ながら私には絶対ムリそうです(^^)

ということで、現実的な速読法を日々研究しております。今日はメトロノームを使った速読実験を試しました。方法としては・・・。

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速読と熟読に関する実験

本の読み方というのは読む人それぞれの自由かと思います。なので誰にとっても、これが正解だ〜!という唯一の方法を決めつけるのは無意味かと思います。

しか〜しワタクシの場合、読みたい本が家にも書店にも図書館にもAmazonにもほぼ無限大にあります。なので読書時間が生活時間を侵食してしまい、結果、ヒトとしての生活がおろそかになります、とほほ。

ということで、いかに効率良く面白本をたくさん読めるか?ということと、ヒトとして最低限マトモに暮らすことを両立させるために、読書法を日々研究することは欠かせません。

なので今回ひとつ実験をしてみました。

簡単に言いますと同じ短編小説を何通りかの別の方法で読んで時間を計測し、読後感を比較してみる、という実験です。今回の実験に使った本は・・・。

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【書評】ここから先はなにもない☆史上最強クラスのどでかい謎を解決するミステリ

 

ここから先は何もない

ここから先は何もない

 

 これも面白い小説です。さきほど投稿したAnkと重なるところが多いです。人類とは何者なのか?どこからやってきて、どこへいこうとしているのか?系のフィクションです。

lifeofdij.hatenablog.com

Ankチンパンジーを主人公にしたパニックホラーでしたが、こちらの【ここから先はなにもない】はSFベースのミステリです。謎解き系です。そしてその謎というのが、とつもなくスケールのデカイ謎です。果たしてこの謎を合理的に解決できる解決編はやってくるのだろうか?と心配になるくらいのビッグクエスチョンです。で、どんな謎かといいますと・・・。

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【書評】Ank:☆アフリカからやってきたチンパンジーが厄災を振りまきながら京都の街を疾走する小説

 

Ank: a mirroring ape

Ank: a mirroring ape

 

自分であって自分でないもの、だけど、それは自分である、という不思議なもの、それは鏡に映し出された自分。今のところ地球上の生物で鏡に映ったものが自分の姿である、ということを認識できるとされているのは5種類の生物だけだそうです。ゴリラ、チンパンジー、ボノボ、オランウータン、そして人間。だけどこれは諸説あってこんな記事もありますね。

gigazine.net

で 、本当のところはわかりませんけど、今回読んだこの小説は、鏡に映った自分を自分であると認識し始めたからこそ、ヒト(ホモ・サピエンスは言葉を操り、抽象的思考ができるようになったのではないのか?

そしてその仮説が正解であるのなら、人為的にチンパンジーに抽象思考を憶えさせること、つまり類人猿を進化させることは可能なのではないのか?という実験を行おうとしたら、とんでもない惨劇が起こったというパニックホラー的な小説です。ネタバレになりますが、どんな話かといいますと・・・。

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カラマーゾフのお父さんは億り人だった

今まで読んだ小説の中でいちばん面白かったのは【カラマーゾフの兄弟】です。新潮文庫原卓也訳が特に好きです。

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

 

で、最近試しているシャーペンで書き込みながらの読書で、今カラマーゾフを読んだらどんな感じだろう?と思って原卓也版を再読してみました。

ページ数でいうと57ページくらいまで読みました。やっぱり面白いですね。何が面白いかというとカラマーゾフの兄弟ってなんといってもキャラが立っているんですよ。

で、今朝読んだ第一編のタイトルは「ある家族の歴史 」とあるように、カラマーゾフの人たちのキャラクターをざっくりと紹介する文章となってます。この部分を読むだけでもすでに相当面白い。たぶん古典と言われる文学作品の中でツカミに関してはずば抜けているんじゃないでしょうか。まずは・・・

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