速読実践8【孤島の祈り】☆サバイブのために有利なのはポジかネガか?
サバイバル物は昔から好きでたくさん読んでます。このブログに書いたものだと、こちらのロビンソン・クルーソー。
それから火星の人。
ロビンソン・クルーソーが昔の話、火星の人が未来の話しなわけですが、今回読んだ【孤島の祈り】は、現代の人間が究極状態に置かれるとどうなるのか?をフィクションとして書いているサバイバルストーリーです。
これはちょっとすごい本ですね。読んでるとノンフィクションなのか?と思うくらいに細部の表現にリアリティがあるんですよ。著者が海洋冒険家であり、実際に女性で初めてヨットでの世界一周旅行を成し遂げられた方であるからこそ書ける臨場感かと思われます。私個人としては面白い本かと思いましたが、ショッキングなものが苦手な方にはあまりお勧めはできないかもしれません。で、どんな話かといいますと・・・。
30代のフランス人夫婦が冒険を求めてヨットで大西洋周遊の旅に出る。最初は順調に冒険を楽しむが孤島に上陸しているあいだにヨットが流される。連絡手段もまったくない孤島に取り残される。ふたりは生き延びるためにとりあえず食べ物を探す。そして・・・という話なんですが、このストーリー自体はまあ想定の範囲内。
で、最終的には登場人物はハードな決断をして、その結果を自分自身で受け止められることができるかどうか?というのが、この本のテーマなのかな?と思いました。
ところが私はその本筋のテーマとは別な面でこの本を興味深いと思ったのです。それは楽観的な人間と悲観的な人間、生き残る確率が高いのはどちらなのか?という視点からもこの本は読めたのです。
↓↓↓注 ここから少しネタバレ。
旦那さんのほうは楽天的で陽気です。対して奥さんのほうは心配性でどちらかというと悲観的。で、結局生き残るのは一人だけなのですが、その生き残った方から、生き残れなかった方がどう見えたのか?という視点も興味深いんです。なるほど、正反対の考え方を持っている場合、同じ状況に置かれてもこれだけ世界が違って見えるのかな??みたいな。
↑↑↑注 ここまで少しネタバレ。
ということで、極限状態でこそ現れる人間心理のシュミレーションしている、という意味で、それもかなりエグい部分を読めるので、けっこうすごい本だなぁと思ったんですよ。で、あまりにエグすぎるのでショッキングなものが苦手な方にはお勧めできません、ということです。
ということで最後に今回の速読データ。
1ページあたり約550文字
約220ページ✕550=121000文字。
これを84分で読みました。テンポは110。
ということで1分間あたり1440文字。
理解度5(10点満点)響き度7(10点満点)本の難易度5(10点満点)
翻訳小説ですが、わりと読みやすい本でした。ショッキングな内容が多いので、理解度は高くはないですが、どど〜ん、ピンポイントに響く部分が数か所ありました。
残念ながら気分が良くなるどど〜んではないですけどね。