ワイルドなたんぽぽのように生きよう!という健康情報満載のお得な一冊
GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス
- 作者: ジョンJ.レイティ,リチャード・マニング,野中香方子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/12/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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マインドフルネスに呼ばれているようなので、この本もご紹介させてもらいます。「野生の体を取り戻せ!」と邦題がついています。よっしゃーーー!Wildな原始人になろう!というような危ない本ではないです(笑)安心して下さい!
ざっくり言いますと、人間の脳みそや体の構造ってそんなに変わってない。だけど取り巻く環境や摂取する食物や情報だけが異常な勢いで変化している。そのギャップが我々によろしくない影響与えてるんじゃないの?出来れば少し本来の人間の食べ方、眠り方、運動の仕方などを考えてこの現代社会を生きていったほうがいいんじゃないですかー?という本ですね。
病気、低炭水化物食、トレイルラン、睡眠、マインドフルネス、バイオフィリア、同族意識、、脳といったそれぞれの項目に分けてかなりの情報量が書かれています。すごい調査量です。ただいかんせん情報が多すぎて全体を通してのまとまりにかける感もありました。だけどそれぞれの項目にかなり面白いネタもありましたのいくつかご紹介いたします。
<マインドフルネスについて>
瞑想によるマインドフルネスというと、やはり癒やしとリラックスというイメージがあります。ところがこの本によると、もう少し動的な効果を示しています。マインドフルネス状態とは集中力が高まり気付きと知覚が高まっている 状態。
ということで思いついたのがハンター(狩猟家)やスナイパーですね。ものすごい集中力を必要としている人達。あのゴルゴことデューク東郷も瞑想しますし、これから大試合に望む格闘家なども試合前に瞑想したりしますね。
つまり瞑想というのはリラックス効果もあるのだろうけど逆にここ一番で力を発揮させたい時に効果大なんでしょうね。ますます瞑想によるマインドフルネスに興味がわきました。
<睡眠について>
①イラク戦争では兵士のあいだで深刻なPTSDが問題になったそうです。ところがトラック運転手だけは、PTSDを訴える割合が極端に少なかったそうです。ちなみに彼らは常に8時間睡眠を義務付けられていたそうです。
PTSDとはある一面から考えると過去のつらい記憶が、今現在も進行中だと誤認識してしまっている状態ともいえるわけですね。そして睡眠とは日中の出来事を整理するためにあると仮定するとするなら、しっかり睡眠をとったドライバーたちは、戦場の悲惨な状況をすでに起こった変えられない過去の出来事なのだと、正しく認識できていたのかもしれません。やはりしっかりした睡眠時間が精神衛生上も必要なようです。
②この本では夢(特に悪夢)とは、困難に立ち向かう際のリハーサルなのではないかと書かれています。なるほどと思いました。
例えば子供の悪夢はヘビ、コウモリ、蜘蛛などが多く出てくるらしいです。一方、大人の悪夢は対人関係のものが多いのだそうです。リハーサルとして考えると、まず生きていく上で、危険な外敵と出会った時にどういう行動をとるのか?夢の中で練習しておく。そしてその基本をマスターした大人はもっと怖い?人間関係の危機を夢の中で練習していく。と考えると悪夢も役にたっているわけですね。少々目からウロコでした。
<にっちな視点>
さて著者はこの本で「蘭ではなくてたんぽぽになろう!」と主張しています。たんぽぽといえば、自由にどこかまで飛んでいって、どこであろうとたくましく育ちますね。つまり「野生を取り戻す」ということは別にアウトドアグッズを買い揃えて山野へ出かけようということではないでしょうね。(それも楽しいですが 笑)
「野生を取り戻す」とはつまり冒険を繰り返すということになりますかね。本書でも書かれていますが、安心安全だけが人間にとって心地良い状態とは限りませんからね。まぁそこが人間の良いとこで悪いところであるのでしょうが。日々少しずつでも冒険。同じ所に居続ける事はできませんから。「前進か衰退どちらしかない」という言葉もありますしね。
2016/02/23