酒の肴がビジネス書!(と小説と音楽と映画と経済ネタとたまにグチ)

晩酌をしながら読んだ本の中から、飲み屋でネタになりそうな話を紹介します。

Kindle Unlimitedオススメ!!『春の呪い』

Kindle Unlimitedオススメ!!

【春の呪い: 1 (ZERO-SUMコミックス)
小西 明日翔】
www.amazon.co.jp/dp/B01EI2EO1Q

『何やらとんでもない事が起こりそうな、起こらななそうなマンガの序章』

夏美は冬吾と交際している。
冬吾は江戸時代から続く財閥の御曹司で、イケメン、エリート銀行員だ。
元々は妹の春と交際していた。
春は冬吾に夢中だった。
だけど春は死んだ。19歳だった。

春が死ぬ直前、最後に呼んだのは冬吾の名前だった。
夏美は哀しくなった。
自分の名前を呼んで欲しかった。
なぜなら、夏美は春を愛していたからだ。
夏美には春が世界のすべてだったから。

今、夏美は死んだ妹の恋人と付き合っている。
冬吾と夏美が出かける場所は、
かって春と冬吾が出かけた場所と決めている。
冬吾からの交際申し込みに当たって夏美が出した唯一の条件だ。
そして春と冬吾が出かけた最後の場所へ
夏美と冬吾は向かった。
そこで冬吾の口から出てきた意外な言葉とは・・・・・・・。

タイトルがなんとも、古風なホラーっぽいです。表紙のふたりの男女の視線が意味深です。
暗くはないです。
でも妙な緊張感が続くマンガです。
緊張感のある中に、
たまに出てくるふたりの意外な天然ぶりが笑えたりもします。
不安と笑いは結構近い場所にありますね。

まだ始まったばかり物語のようで、続きがどうしても読んでみたいと思わせる作品です。
とんでもない事が起こりそうな、起こらなそうな、不思議な期待を持ってしまいます。
次作が出れば即読みです。

 

【圧倒的に上質の異質になれ!】

今回紹介する本はテレビ番組「ホンマでっか!?TV」などにも

出演している黒川伊保子さんの本です。

実は全く期待していなかったのですが

予想を良い意味で裏切られた激熱の一冊でした。

英雄の書

英雄の書

 

 まずこの本の中での「英雄」とはどんな人物なのか?

こんな言葉が書いてありました。

 英雄とは勝ったものに与えられる称号ではない。
 何かを許さないために、
 誰かを守るために、
 孤高を恐れないものに与えられる称号なのである。  

つまり孤独を恐れず、

誰かを守り、自分の美意識を守る人間ということのようです。
ハードボイルド小説の探偵みたいですね。

卑しき町を行く誇り高き騎士
許せないものから、何かを守るために、

生きた人物として描かれていました。

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本書では同じように戦った二人の人物が挙げられています。

スティーブ・ジョブズ
醜いコンピューターが許せない、
だから自分が美しいコンピューターを作り出す。
それが現在のアップルの隆盛につながっている。

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②ココ・シャネル
世間でミニスカートが流行しだしたとき
彼女の美意識からすると許せなかった。
だから大人の女性のためのエレガントな

デザインを生み出すと決意を新たにした。

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そのふたりの挑戦も

おそらく孤独な戦いだったのでしょうね。

時流もあるし周囲との戦いもあったと思われます。
そんなにこだわらなくても良いじゃないかという声と。

だけど戦ったわけですね。
ふたりは圧倒的な勝利をおさめたわけですが、
黒川さんのいう英雄の定義で考えれば
誰もが英雄にはなれるはずなのです。
勝ち負けではないと最初に定義されていますから。

ここが実はこの本のポイントだと思うのですが
まえがきにこんな言葉が書かれています。

この本は、心優しき国の若者たちのために、
失敗と孤独が怖くなくなる本として書こうと思う。
「失敗」がドラマの始まりであることを、
脳科学を使って証明してあげたい。

「孤独」が脳の成熟に必要不可欠であることも、
証明してあげたい。
あなたが、「英雄」として歩き出すために。
あなたの人生は、
あなたを主人公にした物語なのである。  

つまりこの本は失敗することや、
周りに相手にされなくなったりするのが
怖くてチャレンジするのをためらっている人に向けて
著者の全知識(主に脳科学)を使って
一歩踏み出す勇気を贈りたいという本なのです。

黒川さんのその思いはどこから来たのでしょうか?
本文中にヒントがありました。

《圧倒的に上質の異質になれ!》


この言葉は女性の社会進出が、進んでいなかった時代に
いわれなき差別を受けていた、黒川さんに対して
直属の上司が贈ってくれた言葉だそうです。
いつまでも忘れられない言葉だそうです。

もしかしたらこの本が書かれた理由は
その時に感じた感謝を
恩返しとして誰かに届けたい
そんなところにあるのかもしれないなとも思いました。
自分にもできたのだからあなたもきっと英雄になれるよと。

自尊心とはその脳が生きるべき方向を指し示す指標。
砂漠の北極星のようなもの。
他の星を目指したら道に迷ってしまう。
他人の星は他人の星、自分の星を見つけよう。  

【さっさとやりたいことをやればと、堀江氏が語る。】

 

君はどこにでも行ける

君はどこにでも行ける

 

堀江さんの本をオーディブルで聞いてみました。

堀江さんがヤマザキマリさんとの対談の中で
「ぼくはどーも他人をいらつかせるみたいなんですよねー」
と自分自身を評していたのにウケました(笑)

やっぱり頭が良いからメタ認知が出来てるんですね。
他人から自分がどう見られているのか、よーく認識している。

でも、だから改めようなーーんて、
みじんも思ってないところが良いですね(笑)

そんな堀江さんが
この本の中で繰り返し言ってるのは
『さっさとやりたい事やっちゃえば?』
ということだと思いました。

心の中にある国境のような縛りなんて
今の時代はもうないんだから、
軽ーく、さらりと、飛んじゃえよと。

だけど、地理的に移動しろということでもないんですがね。
逆にネットがこれだけ発達したんだから
アジアマネーをがっつり総取り出来る可能性を持つ
東京の地の利を活かすべきだとも言っている。

だからタイトルの
『君はどこへでも行ける』の『どこへでも』は
地理的な意味だけではなくて、どちらかというと
精神的に、自分を縛っている、自分が作り上げた
壁みたいなものを突き抜けろ!みたいなこと。

堀江さんのことを、
糸井重里さんが「おせっかいな人」
勝間和代さんが「やさしい人」と評していますが
なんとなくこの本を読んで(聴いて)納得しました。

なんだかんだ言ってこの人の今のビジネスは
おせっかいなやさしさが売り物になっているのかもしれない。
もちろん偽善的なことではなくて
「ビジネス=誰かの力になること」
という原則を徹底しているからだろう。

なんせこの人の夢って
普通の人が普通に宇宙旅行できるようにすること
だって言ってますしね。
そうとう素敵なおせっかいだと思います。

【秋元康が「がん見」していたものとは?】

今回もこの本から印象に残った箇所を紹介します。

 

 

ご存知だと思いますが、この本の著者の岩崎さんは

秋元康さんのアシスタントを長年続けていました。

秋元さんっていうとぼくの世代ですと、

AKBっていうよりもおニャン子クラブです(笑)

 

夕方5時からの「夕焼けにゃんにゃん」

というテレビ番組のなかで

セーラーズというブランドのカジュアルな服を着た
女の子の集団がおニャン子クラブでした。

身近に感じるキャラクターが揃っていたような
気もするけど、やっぱりアイドルでしたよね。
そして彼女たちが着ていた

セーラーズというブランドの服なんかは
みんな買いたいと思ってしまいましたね。

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(ちなみに画像は秋元夫人の高井 麻巳子さん。)


ぼくみたいな田舎の中学生の男子(当時)でも
着てみたいと思ったものでした。

ある日、同級生の一人が東京に住む親戚の家に遊びにいった際
『原宿』へ立ち寄り『セーラーズ』のパーカーを買って来て
これみよがしに着ていたのは衝撃的でした。

心底羨ましかったものです。
たとえ彼のへアースタイルが中2にしても
大仏のごとくのパンチパーマだとしてもです。

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で、当時のことを思い返してみると
流行みたいなものってマスコミを通して
上から(都会)下へ(地方)
流れ落ちてくるというイメージだったんですね。

そして流行というのはいわゆる情報ですからね。
その情報の価値っていうのは、
どれほど「希少性」があるかないか?
ということになるんでしょうね。

この本で繰り返し言われていることは
情報が安く入手できるようになったということです。
例えばこんなエピソードが書いてありました。

あるアパレル会社の社長がパリへ市場調査へ行った。その時たまたま入ったブランド店でバーゲンセールをやっており、そこで秘書へのお土産にスカーフを購入した。
日本に帰ってきた社長は、そのお土産を秘書に渡した。この時「バーゲン」というと聞こえが悪いので「定価で買った」とウソをついた。
すると秘書は、そのお土産の入った箱を開けた瞬間、こう叫んだという。
「社長、つかまされましたね!」
「え?」と驚く社長に向かって、秘書はなおも言った。
「これ、半年前のデザインなんですよ。今なら半額くらいでバーゲンしているはずです。このブランドの最新のデザインは、こういうものなんですよ」
そう言って、彼女はパソコンのキーボードを叩いた、するとそこには、そのブランドの最新スカーフの画像が、鮮明な画像で表示されたのだという。  

今は会議とか会合などで忙しく動き回っている社長よりも、

パソコンの前に座っている秘書のほうが最新の情報を得やすくなったということですね。
更に、ファッションが大好きなファッションおたくなら、

アパレル企業の社員たちより、ずっと詳しい情報を持っていたりもするんですね。

今や情報というのは手に入れようと思えば、信じられないくらい
安価に手軽に入手できてしまいますからね。

情報化社会が進むと、情報の価格が下がった。

情報の価格が下がると、これまでのようなピラミッド型の組織を維持する事が難しくなった。なぜなら、これまでのように「情報を握る者」が組織のトップとは限らなくなったからだ。
それ以外の者たちも。当たり前のように情報を握るようになった。そのため、そこでは新たな現象が生まれ始めた。それは「情報の最前線」が変わるということだ。これまでのように、組織のトップが最前線ではなくなった。むしろ、下部の方が最前線になるという、逆流現象が生まれたのだ。

で、秋元さんの話に戻りますが、AKBって最初あまり人気がなくて大変な時期もあったらしいですね。

ところがその後、あれよあれよという間に、

日本国民、知らない者がいないグループになってしまった。

その大成功をプロデューサーした

秋元さんの思考の秘密のヒントが書いてありました。

ぼくが秋元さんのアシスタントをしていた頃、秋元さんは、時間を見つけてはよくAKB劇場に通っていた。現場を見るためだ。
といっても、彼が見ていたのは舞台上ではなかった。

そうではなく、客席のファンたちをじっと見ていたのだ

ファンがどういう反応をしているのか、

舞台袖に立ってジッと観察していた。

時には、ファンに直接声をかけ、彼らの声にも耳を傾けた。
そんなふうに、秋元さんは現場に入り、そこで最先端の情報を得ていたのである。

その情報を活かしたからこそ、AKB48は次々と新しいアイデアを生み出す事ができたし、またそれが大きなヒットにもつながった。
このように、現場に回帰して最先端の情報に触れる事は、新しい分野を生み出すことの大きなきっかけとなるのだ。

 

普通のプロデューサーだったら、
舞台上でいかに自分の理想通りに動いてくれているのか?
そこに注目しますよね。
自分が最高の情報を握っていると
思っている場合はそうなりますね。

ところが秋元さんは謙虚だったんでしょうね。
答えは自分よりもファンが知っている
思ったのでしょう。

だからステージではなくて顧客を『がん見』していたんですね。
本当の顧客を真っ正面から見ようとしていた。

そこいらあたりが、本書の副題である
椅子取りゲーム社会で生き残る方法の
答えということになるのかもしれませんね。

もしドラが売れた理由が衝撃的だった!

 

 いわずと知れた200万部超えの大ベストセラーですが、

この本がなぜこれほど売れたのか?

という疑問に対する著者の岩崎夏海さんの分析が衝撃的だったんですよ。

その分析がこの本に詳しく書いてありました。

 

岩崎さんは【もしドラ】を書くときに徹底的に
マーケティングを行ったそうです。
それはいわゆる市場調査的なものではありません。
具体的にひとつのことを考えたそうです。
それは

もしドラの顧客は誰か?」という疑問です。
普通に考えれば、書籍の顧客というのは「読者」です。
しかしドラッガーはこんな言葉を残している。
「われわれの事業は何か?との問いは、答えるのが難しい質問である。わかりきった答えが正しい事はほとんどない。」

読者が顧客というのは、いかにもわかりきった答えです。
ということで、もう一段深く考えてみたらしい。
「本の顧客が読者ではないとしたら、一体誰が顧客なのだろう?」

その時にある記憶が蘇ってきたそうです。
10年くらい前の12月23日のこと、
近所の書店のレジが大行列だったそうです。
何か人気の本が発売されたのかと、店員さんに尋ねてみると
毎年、クリスマスイブの前日は込み合うのだということ。

改めて並んでいる人をよく見てみると大抵は40代より上の世代
中には70代、80代に見える人もいたという。
そして手にしている本を見てみると絵本、マンガ、児童書、学習参考書などばかりだったという。

それを見た時は「子どもや孫のクリスマスプレゼントに本を送る人がこんなにいるんだ」という感慨を抱いたくらいだったが、後になって「本の顧客は誰か?」ということを考えているときに、そのことがふと思い出された。
そうしてぼくは、ハッと気づかされた。その行列で本を買っていた人々には、買った本を「自分では読まない」という共通点があった。つまり彼らは「読者」ではないのである。それにもかかわらず、彼らは本を買っていた。つまり「顧客」だった。その瞬間ひらめくものがあった。
「そうか!「もしドラ」にとって真の顧客とは、これを「読むため」に買う人ではなく、「贈るため」に買う人なのだ!」
そして同時に「もしドラ」という本の定義も定まった。すなわち、読むための本ではなく、「贈るため」に買う人なのだ!

発売後、その狙いは面白いように当たりました。

たくさんの人がこんな言葉をかけてくれたそうです。
「私はこの本を5冊買いました」
「私は10冊買いました」
企業経営者が部下に読ませたいと思って複数購入したり、
学校の先生が生徒にプレゼントしたいと思って大量に買ったりしたらしいです。
そして少し笑えるエピソードがあったので引用します。

ある会合で、中小企業の経営者の方とお会いする機会を得た。

するとその方は、開口一番「ぼくは岩崎さんの本の売上げにかなり貢献してますよ」とおっしゃった。

それでぼくは、「ははぁ、この方もまた、知人・友人に贈るために購入した「册数」をぼくに伝えてくれるのだな」と思ったのだが、しかしそれは違った。
その方は、なんでも最近まで入院されていたとのことだった。

およそ二ヶ月入院していたそうなのだが、その間に、驚くべきことが起こったというのだ。

なんと、お見舞いにきてくれた方のうち16人もが、「もしドラ」をお見舞いとして贈ってくれたのだという。

その際に、いちいち、「もう読んだ」とは言えないので、知らない振りをするのに苦労しました、みんなよっぽどぼくの経営が心配だったんですね、

とその方は笑いながらおっしゃっていた。

なるほどーーーー!!
もしドラ」の販売部数があれほどすごかったのは
一人が何冊も買ったからなんですね!
そこを狙っていったという岩崎さんの戦略が凄いですねー。
書籍という商品の隠れた価値を発見して
意識的にそのポイントを狙っていったということですね。
まさにドラッガーいうところの
イノベーションというところでしょうか?

さてこのブログの真の顧客は誰なのでしょうか(笑)

始めたばかりで全く想像もつきません(笑)

 

 

 

 

【あなたはgoogleを信じますか?】

【あなたはgoogleを信じますか?】

 

 

この本の中に言われてみればなるほど!
と膝を打った話が書いてありました。

ある日、著者の岩崎さんは友人と一緒にご飯を食べることになったそうです。

当然のごとく、お店を探すためにネットで検索。
その時の会話が面白いんですね。
あたりまえっちゃー、あたりまえの話なんですが。

「この、検索結果の一番上に、色が別になって表示されているお店があるけど、これ何か知ってる?」
「知ってるよ、これはアドセンスだろ?このお店が検索サイトにお金を払って、特定のキーワードで調べた時、一番上に表示してもらうシステムさ」
すると彼女は頷きながらこう言ったのである。
「うん。だから私、このお店には絶対行かないことにしているの」
「だって、わざわざお金を払って表示してもらうということは、逆に『お金を払わなければ表示されない』ということでしょ?ということは、認知度がなかったり、人気がなかったりする証拠じゃない。つまり、お客さんが入っていないのよ。だからわざわざ広告を出しているんだわ
「うん。それはそうだろうけど、それが何が問題でも?」
「いい?今のこのインターネット全盛の時代に、認知度がなかったり、人気がなかったりするというのは、お店に何かしらの問題があるということなの。だって、気の利いたレストランなら、必ず誰かが口コミで広げて、評判になっているはずだから。そういうお店は、わざわざお金を払わなくても、こうしたサイトのトップに表示されるはずでしょ」

なるほど、なるほど。

そりゃあ広告というものは必要かと思いますが
それなりに良いモノなら、相手が嫌がるほどの
営業活動ってのは必要ないはずですよね。

無差別にかかってくる電話セールスが
必要な品物やサービスなんかは当然それだけで

いらないモノ認定しちゃいますね。

 

googleアドセンスが嫌になるほどうざい!

というわけでもないですが、

登場した頃のgoogleより、

使い勝手が悪くなったことは間違いない。(個人的意見)


ちなみにgoogleの収益の90%は広告のようです。
つまり民放テレビの収益モデルと同じということですね。
Googleは何の会社なのか? 
http://blogs.itmedia.co.jp/appliedmarketing/2014/05/goog-e979.html

インターネットの普及によって
いろんな業界がダメージを受けました。
実は『広告業界』も相当ダメージを受けているらしいですね。

だって上で引用した人のように、
そもそも色が別になって表示されるページは
避けるようになっていくはずだから。


つまり広告というモノの価値自体が落ちてしまったということですね。
そして上がったものは同じ消費者同士の『口コミ』ということですね。

googleは広告販売の会社です。
あなたはgoogleを信じますか?

次回は本書のタイトルでもある
『まずいラーメン屋はどこへ消えたのか?』
についてまとめてみたいと思います。

妄想という食材には鮮度がある

【常識にとらわれない100の講義 森博嗣

という本にこんな言葉が書かれていた。

https://www.amazon.co.jp/dp/B00L8GABJK/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

ーーーーーーーーーーーー
なんとなく、そうなれば良いな、という程度のことを「夢」とか「希望」という人も沢山いる。たとえば、小説を読んでその主人公が恋人に出会って幸せそうだと、自分もそんなふうになれたら良いな、と思う。これは「羨ましい」と思うことであって、それ自体は健全だし、人を羨むことは、目標を見つけたり、自分の人生を設計する基本的な材料となる。p28
ーーーーーーーーーーーー

羨ましいとか、良いなあと思う、いわゆる妄想って、夢の材料という見方も出来るんですね。
発想が面白いなあ、やっぱり森さんは天才。
という事で思いついた事をつらつらと。

まず、考えてみれば実現した夢も叶わなかった夢もはじめは、「羨ましいなあ」「あんなふうになりたいなあ」という、フワフワした妄想から始まったものなんだろうなあ。

そういう意味で、確かに妄想って、夢の材料ということになるわけだ。

話を少し膨らませてみる。
例えば「実現した夢」を出来上がった料理だとしてみよう。
料理を作るためには、元となる食材が絶対に必要だ。

その食材に知識や情報といったスパイスを加えてじっくりと時間をかけて調理しなければならない。やる気や勇気といった熱を使って煮たり焼いたりする事も必要だろう。

その結果、ただの妄想でしかなかった思いつきが現実世界で実態を持った美味しい料理に変身する。
それが実現した夢という事になるだろう。

だが気をつけなければいけない事もある。
食材って、いつまでも使わずに、保存だけしていても腐ってしまう。

こころの中に腐った食材があふれていたら大変だ。

美味しい料理を作るどころか、
おかしな化学反応を起こして、奇妙で危険な「なにもの」かが生まれてくるかもしれない。

もしかしたら思いもよらない
「邪念」という「怪物」が生まれるかもしれない。

妄想を抱くということは必要な事だ。
材料がなければ何も作り上げる事はできない。

しかし冷蔵庫の容量に限界があるように、
心の中の貯蔵庫にも限界はあるはずだ。
だから時に思い切って処分する勇気も必要だろう。たまには心の中の妄想を全部捨てちゃてもいい。

いつまでも古い妄想がいっぱいいっぱいでは
こころの中に新鮮な妄想は入ってこないはずだ。

食材は鮮度が大切だ。
妄想にも鮮度があるのかもしれない。
昔の妄想は思い切って処分して
今の妄想を仕入れよう。
今自分が本当に食べたいと思っている料理を作ろう。
そして美味しく料理した現実をパクパクと美味しく食べよう!